2024/08/08 20:22


暑すぎて休日はほとんど家にこもっとります

たいがいネット配信を観るか読書をするかですな

基本管理人が読む本は仏教系ばっかりなんですけどね

これに限ってはず~っと前から文庫本になったら買おう!と決めてました

この夏にやっと文庫発売されたんですよね~

塞王の楯(さいおうのたて)

2年半前の直木賞を受賞した今村翔吾さんの時代小説です

読みたかった理由はこの物語の舞台が近江の国なんですよね

我らが湖国滋賀県ですわ

ちなみに作者の今村氏も滋賀県大津市在住だそうです

時は戦国末期

天下分け目の関ヶ原の前哨戦と言われる大津城の戦いを描いています

天才石積み職人による鉄壁の石垣と最強鉄砲鍛冶による攻撃のいわゆるほこたて対決です

かたや絶対に破られることのない守りによって戦をなくそうとするもの

要するに攻める側を諦めさせるわけですな

かたや最強の武器によって乱世を鎮めようとするもの

こっちは脅威でもって抑えつける考え方です

北斗の拳のラオウみたいなもんです(知らんか…)

どちらも幼少期に戦による悲劇を経験しているので

方法こそ違えど根底のところで共通したものがあります

戦のない泰平の世を願っておるわけですわ

このほこたて対決は作者のフィクションですが

矛盾って字がほことたてと書くように

何かと理屈に合わないことが多い世の中です

今の世界に当てはめるとしたら

前者が我が国のような専守防衛

後者が核兵器保有ってことになるのかな

一見前者が平和的に思えますが

実はどちらも極めて不安定な平和維持方法であることには違いないです

攻と守 やじろべえのように微妙なバランスのもとで

平和ということばだけの概念が辛うじて存在しているのです

どちらかが勝ってしまうとやじろべえはたちまち地に堕ちます

守ることも結局は戦うことなのでね

攻が勝っても守が勝っても平和は崩壊するということです

ほんと矛盾してますね 人間ってやつは。。。

ま でも 直木賞はエンタメ系とか娯楽小説のジャンルなのでね

物語の展開を楽しむことを主目的としています

小むずかしい思想や暗示はむしろ邪魔になります

なので余計なことは考えずにおもしろく読ませてもらいました

攻守のほこたて対決って男子は好きなんですよね~


特にいちばん読みたかった理由なんですが

主人公になるのが穴太衆の石積み職人です

穴太衆(あのうしゅう)と言うのは

戦国の世に卓越した技術で全国にその名を轟かせた石工職人集団です

穴太は管理人が住む坂本地区に隣接する地名です

京阪電車坂本線の駅名にもあります

比叡山の麓 坂本近辺には穴太の石積みが今もあちこちで見られます

大小様々な形の石の特徴を活かして

パズルのように積み上げる独特の技法は

実に他のどの工法よりも堅牢であると言います



適材適所...

石が自ら収まるべき場所を告げてくる

その声が聞こえるようになってようやく半人前だそうです

今現在 坂本にある粟田建設という会社が唯一穴太衆の末裔として残っています

熊本地震の熊本城修復や竹田城跡の石垣を修復されたそうで

HPによると今では海外にまで進出しているようです

以前坂本界隈の小さな寺の石垣を修復されてる所に出くわしたことがあったのですが

いったん崩した大小の石ひとつひとつに記号と番号が振られていました

基礎を固め直した後に石たちは元の居場所に帰っていくのでしょうね

こういった地元の歴史的文化を知ることもこの小説を読むきっかけでした

この作品が直木賞をとった後

この地域ではちょっと盛り上がったのか

地元のスーパーであるアンケートが掲示されていたのですよ

もし塞王の楯が映画化されるとしたら主役は誰が良いと思いますか?…ってな内容

えらい気の早い話やなぁ~

確かトップは佐藤健くんか岡田准一くんのどちらかだった気がします.

2年以上前のことなので当時のドラマや映画の影響もあったんでしょうけど

ま ベタですが無難なところではありますな…

というか 果たして原作読んだ上での回答なのか少々疑問ですな

どうも自分の推しだけで選んだ気がしますが。。。

原作を読み終えてあらためて考えてみましたけど

エンタメ系なので誰が演じてもそれなりに様になるんではないかなと…

あえて選べと言われれば管理人的には山田孝之くんです

ちょっと泥臭くて熱血なイメージがピッタリです

健くんや准一くんではちょっとキレイすぎる?気がします

(決して山田くんがキレイでないという意味ではないです)

で ついでにライバルの鉄砲鍛冶ですが

山田くんとの年齢バランスと共演経験から言って綾野剛くんです

歪んだ正義への執着 いわゆるヘビ系?を演じさせたら彼はピカイチですな

まあ実現するかはわかりませんが

映画化されたらいちおう観に行こうと思っとりまっ


機会があれば湖西の坂本界隈を散策してみてください~

京都奈良とはまた違った情緒があります

特に紅葉の時期は最高ですよ

穴太の石積みも至るところで見られます

石の声が聞こえるかも知れませんよ〜

でも

本当に石の声が聞こえたとしたら

山に帰って静かに眠りたいと

きっとそう言ってるような気がするんですけどね。。。

確かに

こんな矛盾だらけの人間には付き合ってられんわな(^-^;

適材適所って言うけれど

自然のものは自然の中がいちばんの適所なんですよ



管理人のひとり言